2月講座レポート

2024年2月17日(土) 
髙峯和則(たかみねかずのり)先生
(鹿児島大学農学部附属焼酎・発酵学教育研究センター教授)
テーマ「焼酎の話しあれこれ」

 

     焼酎とは?「酒税法」に定義、連続式蒸留焼酎(甲類)と単式蒸留焼酎(乙類)の二種類。三種類目に甲乙混和の焼酎。単式蒸留器は、もろみを入れて蒸気を吹き込み沸騰させ、生じた蒸気を冷やしてアルコール分を集める、最初はアルコール分70%位、最終的に10%位、それらを集めた36~45%の原酒を25度に割り水して瓶詰めしたのが本格焼酎。使用原料が、政令で穀類・イモ類・清酒粕・黒糖のほか49品目に限定。二次仕込みで加える原料がサツマイモだとイモ焼酎、黒糖は黒糖焼酎、米は米焼酎、麦だと麦焼酎になる。

 当初、清酒と同じ黄麹菌を使っていたが腐りやすい。沖縄の泡盛は黒麹菌を使用、クエン酸を大量に生産するため雑菌を防ぐ。大正8年、鹿児島県全域で黒麹菌使用、同時期に河内菌(白麹菌)の開発、昭和20年代に広まる。その後、黒麹菌の復活。現在では、白と黒が半々位。麹菌は我が国の「国菌」。焼酎の歴史は500年。ザビエルへの書簡に「飲み物として米からつくるオラーカ」の記述。1559年の伊佐市郡山八幡神社補修に関わった宮大工が「座主がけちで一度も焼酎を飲ませてくれなかった」と落書き。この時代、すでに「焼酎」の文字が存在、「焼」は熱を加え、蒸留の意、「酎」は「酒を入れる容器」に少しで効果がある意の「寸」。焼酎とは味のある蒸留酒。2010年に「酎」が常用漢字に追加。18世紀、橘南谿の『西遊記』に「薩州には焼酒とて、琉球の泡盛ようの酒あり」。島津斉彬は、良質の芋焼酎を造るよう指示。明治20年代、本富安四郎の『薩摩見聞記』に「凡そ薩摩程多く酒を飲む国はなし。彼地にては家々毎夜おだいやめと称へ晩酌を為す」の記述。1698年琉球王から甘藷一籠が種子島久基へ、本土へは1705年、前田利右衛門が琉球から持ち帰る。青木昆陽の進言で幕府が甘藷の試作。焼酎用は澱粉含量の高いコガネセンガン。ほかに、淡麗・フルーティーを目指したジョイホワイト。病害に強いミチシズク。

 「だいやめ」は疲れを癒す意。お湯割りはアロマテラピーへの効果。植物の香り(精油)等の力を借りて健康増進や美容に役立てる自然療法。飲酒実験の結果、他の飲料と比べて血液中のアルコール度数が上がりにくい、血糖値の上昇を抑える、インシュリンの分泌量を抑える、血液サラサラ効果も。本格焼酎の香り成分0.2~0.5%のなせる業ではとのこと。今夜は、ゆっくりと芋焼酎で「だいやめ」を、そんな気分にさせられた。