11月講座レポート

2021年11月20日(土) 
中村朋美(なかむらともみ)先生
(フリーアナウンサー) 
テーマ「生きた言葉でコミュニケーションを~話す力・聞く力」

 

耳に心地よい声のトーン、よどみない滑舌、言語明瞭。時折、鹿児島弁を交えながら笑いを誘う。目の輝きや動き、身振り手振り、うなずき、会場を一体に巻き込む「すんくじらからすんくじら」(「隅から隅」の鹿児島弁)への「S」・「Z」の目線の動き。実際は、目線だけでなく顔や身体が「すんくじらからすんくじら」の受講者に向き合っていた。力説される「バーバル(言語)コミュニケーション」と「ノンバーバル(非言語)コミュニケーション」の実践だった。

「ノンバーバルコミュニケーション」には三つの「うなずき」。「真剣なうなずき」は「ああ、そうですか」と首を縦に「タンタンタン」のリズム。「共感のうなずき」は「タタタンタタタン」といっぱい首を縦に動かす。「納得のうなずき」は「ああそうだったんだね」、「ターンターン」と深く首をゆっくりと動かす。先輩方から言われた「目を使え。身体全体を使え」の意味を体得したとのこと。「バーバルコミュニケーション」には、5W3Hを使った「オープンクエスチョン」と、「はい」とか「いいえ」で会話が成立する「クローズドクエスチョン」がある。質問の仕方を工夫するだけで相手との関係を構築しやすいとのこと。

著名な料理人たちのプロとしての在り様、和食と洋食のマナーとコミュニケーション、絵をイメージできる言葉への間の取り方や音の強弱、台本の書込みにまつわる思い出、お辞儀の仕方(同時礼、語先後礼)等々、次々に具体的事例が挙がる。詰まるところ、相手の気持ちを慮ること、その場の空気をしっかり読むことが大切。

気が付くと、三つのうなずきを繰り返している自分がいた。講師の一挙手一投足を通して、マスク越しにも豊かな表情を見て取れた。併せて、こちらも表情豊かに聞いているのに気づいた。一つ一つの言葉が実感を伴っていた。ご自身の体験に裏打ちされているからこその説得力である。私たちが無意識に行っていること、あるいは行っていないことが何かに改めて気づかせていただいた。