2025年1月25日(土)
鎌田安久 先生(岩手大学名誉教授・日本サッカー協会非常勤講師)
テーマ「小学校体育―誰でもできる楽しく学べるサッカーの授業を目指して―」
小学校体育の授業、子どもたちに人気の種目はボール運動(ドッジボール、サッカー、バスケットボール)。先生方とって難しい授業は、7割ぐらいがボール運動。理由は、子どもたちの技能格差、先生方の経験不足、苦手な子どもが多く教えづらい実態。サッカーには様々な長所が。教材として有効に活用することで、生涯にわたりスポーツに親しむベースに。より楽しめるための講習会を紹介。サッカーはゲーム、ミスしても平気なスポーツ。「蹴れる・止められる」からではなく、まずゲームから入る。サッカーはチームゲーム、攻守入り混じってプレー、常に状況に応じた判断、予測・気遣い・サポートが求められ、自主・自立・自律を促す。「サッカーは人生の学校」と言われる。
授業プログラムの重要な構成ポイント、①年代毎の発育に即した構成、発育のレディネス(低学年・中学年・高学年)に即して課題提示、柔軟に活用を(個人差)。②授業の枠組みに即した各時間のプログラムモデル、ウオーミングアップ→活動→ゲームの3パート。③逆算の考え方(まとめから逆算して構成)、「子どものこんな姿が見たい」から逆算して活動を構成。④指導上のポイント(発展や修正、声掛けのポイント)、難易度変更の引き出し(得意な子・苦手な子両方に学びを、「スランティライン理論」の応用)、技能差の克服(苦手な子へは低学年からの積み重ねにより挑戦への意欲を、得意な子へは仲間と協力し仲間も自分も生きるを)、仲間づくりの観点(協力、助け合い、ふれ合い)、楽しさがキーワード(運動量の確保、場の設定の同一化、道具の工夫、ゲームの工夫)。⑤評価の観点、具体化(授業改善につながる評価方法、思考・判断の考え方、ミーティング方法)。
実技内容、「ノーライン・ノーラップス・ノーレクチャー(待たせない・ボールを使う・的確な指示)」。「JFA KDDI DREAM KIDS PROJECT」の動画紹介。新聞紙を丸めたボールの使用、活動例として「川渡りオニごっこ→川渡りドリブル」「ナンバーコールゲーム」等の紹介。「ガイデッド・ディスカバリー」(ゲームの中で自ら気づかせる、発見を促す場の設定)で主体的学びを。サッカーは様々な長所を有するスポーツ、有効な活用で、生涯にわたりスポーツに親しむベースに。